過去のお仕事(個人S様)
サインポール美術館へは2度お越しいただいていますお客様より、
ムーンライトの修理のご依頼をしてくださいました。
息子さんのために譲っていただいた大切なサインポールです。

まずは外観の診断から行いました。





受け取ったときの様子です。
ステッカーあとがあるカバー部がかなりへこんでいるのがまず目に着きました。
ガラスの割れは見受けられなかったです。




かなりへこみの箇所があります…。
外部から数回叩かれた跡があり、完全に修復するのは難しいです。




コンセントプラグ、ダルマスイッチともに、雨風による劣化があるかもしれませんね…。
安全上、このパーツは取り換えた方がよさそうです。
比較的新しいタイプのムーンライトで、おそらく軒下で使用されたのでしょう。
全体的にそんなにひどい劣化は起こっていませんでした。




次に内部の診断です。
上部カバーを取り外してみましたが、カバーのタップはかろうじて生きていました。
内部は…お約束の真っ黒状態ですね…。
このサインポールがこれだけ頑張ってきたって証拠ですね。




モーター部は思ったよりも状態は良かったです!
ただ…モーターの品番紙が焦げているのが少し気になります…。




更に内部を見ていくと…赤い矢印のソケットの劣化が気になります。
電球型蛍光灯がゆるんでいたので絞めなおすと…案の定、口金が取れました…。
これも新品と交換ですね!




さて、オペ開始です!
まずはバラバラにして部品磨きです。




劣化はそんなにひどくないと思っていましたが、錆はやはりひどいですね…。



写真右半分と左半分では、この輝きの差!!
普通はアルミの錆はなかなか取れないのですが…
今回、実験で使用してみた金たわしがあります。




atom美製の金たわしです!
この金たわし、ストッキングをこすっても電線しないとか!!
大切なサインポールをなるべく傷つけずに磨けました!
左が磨く前、右が磨いた後です。




シャフト部もこの金たわしで磨き、新品ソケットを装着!
見違えるほどきれいになりましたね~~♪
とても気持ちが良いです♪





このセル筒も…ほんと頑張ってきたなぁ…って思いますね。
緑と青のセロファンが割れてしまっています。
これも治療します!





組み付けチェックをしているときの私。
妻に写真を撮られていました…。
自分でも、こんな表情して取り組んでいるんだなぁ…ってびっくり!
目が鋭い!




新品モーターを取り付けていよいよオペも終盤に!



本体下部カバーのボコボコも、目立ちにくくなっていますね!よし!!
少しずつ丁寧に裏側から叩き出しました♪

そしてテスト運転。
うんうん!異音もなくしっかり回転しています!
さて…点灯の方は…。




新しくなったダルマスイッチをドキドキしながらON!



写真ではわかりにくいですが、緑と青のセロファンの輝きも綺麗に出ていました!
セル筒が黄ばんでいるため、電球色LED電球の効果でさらに黄色く見えます。

この光って回っている状態を見ると、いつも作製のご依頼や修理のご依頼のお客様のことが頭に浮かびます。
『きっと、喜んでくれるだろうなぁ…♪』
『早く見せてあげたいなぁ…♪』
そんなことを想います。

S様、修理のご依頼に私を頼ってくださいまして、ありがとうございます!
おかげさまでこんなにきれいになりましたよ♪



inserted by FC2 system